TOP > なにわ銘菓会とは?
日本から砂糖がなくなりました。子供たちはどんなにお菓子が欲しかったことでしょう。今から60年も前のことです。戦争が終わって数年後、焼け跡を整理して家が建ち始めた大阪。当時南区だった松屋町(まっちゃまち)筋のあちらこちらにも、お菓子の問屋が店を開きました。いつしか軒並み菓子問屋になり、近在から多数の小売店がお菓子の仕入れに押し寄せたのです。そして、浪花のお菓子が全国に広く届けられるようになりました。こどもたちは大喜び、街は大賑わいでした。
昭和24年ごろ、この松屋町に集まった元気印のお菓子屋25軒が結集し、『浪花銘菓会』が誕生しました。大阪の伝統的な味わいを伝える代表的なお菓子屋の集まり、との思いを込めて名付けたものです。飴、チョコ、おかき、焼き菓子など、浪花の味はおかげさまで好評を博し、広くご愛顧いただきました。品質も徐々に向上し、菓子問屋ともども商売も大きくなりました。
時代は平成に移り、松屋町も変貌し、お菓子屋は世代交代しています。目新しいお菓子が市場をにぎわせているのも否めませんが、伝統を守り続けて、律儀においしいお菓子作りに励んでいます。昨今のレトロブームで、うれしいことに、懐かしい味を求めるお客様も多くなりました。今後も、浪花テイストにこだわりながらも、新鮮な風味の感じられるお菓子作り、皆様に愛される製品をお届けする所存でございます。